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Jim Hidy 7'9" #4 「かたいのとやわらかいの」その2 [バンブーロッド "Bamboo Rod"]


このロッドはなんでしょうね(笑)

フェルールが特徴的な竿。


そう、「やわらかいの」の典型、Bjarne Fries The Noodle 8' #2~3です。
この竿が僕のフライロッドに対する概念を根本から変えた竿です。
初めて手にしたとき、こんなに長くて柔らかい竿って開けた川でのミッジングぐらいしか使えないだろうなあ・・・、って思ってました(笑)

ある日、渓流についてロッドケースからロッドを出すと、

「げっ、これヌードルやんか、間違って持ってきたんや・・・、どないしょう」

っていう事件があって、
仕方なしに上下左右とも植物でキッチリガードされている某渓流に入ったんです。
最初は、そこらじゅうに引っ掛かるは、ポイントには入らないわ・・・
自分で自分に悪態のつきっぱなし(>_<)
でも、竿がこれしかないんですよね、使うしかない。

岩の上に寝っ転がってよく考えると、僕は狭いスペースを通して狭いポイントに入れようと、ムリヤリ竿を使おうとしていたんですよ。
こんな使い方じゃ、この手のウルトラ・スローな竿は絶対に言うことを効いてくれません。

人はラインの重みを感じながら竿を曲げてやるだけで、あとは竿にまかせる!

ってコトを思い出して、その基本に立ち返ると、
このヌードルって竿、けっしてまっとうには竿を振れない川でもけっこう使えるんですね。
前後左右上下、もうトリックキャストしまくり(笑)
落ちそうで落ちないラインがヌ~ッと伸びていき、フライがスッとポイントに落ちる。
大物が出たりして、いきなりの絶好調。
ただねえ、心も身体も焦るとダメなのよ・・・、また一瞬でメタメタ。

なんだかんだ悩みながらも、この一日でウルトラ・スローな竿に開眼(笑)

柔らかい竿は基本的にはラインスピードが遅いので、ラインが伸びていく過程に多少の余裕があって、そのほんのわずかな余裕があることによってラインに小細工がしやすい。
トリックキャストがしやすいってことですね。
それにラインが短ければ、竿を真っ直ぐに振らないっていうヘンテコなキャストもできるんですね。

それに対して、「かたいの」はラインのスピードが速いので基本的には融通が利きにくい。
そのかわり、タイトループで目標を直撃っていう、スレていない魚や活性の高いときの釣り方には向いています。
もちろん、風の強い日は「かたいの」の方が有利ですね。


また脱線してしまいました、ジムの竿のことへ戻ります。

Jin Hidy 7'9" #4「やわらかいの」は、柔らかいといっても、フリースのヌードルほど極端に柔らかくはないですよ。

「やわらかいの」はラインを通して振ると、グリップの中までしなるように曲がり、マックスまで曲がるとしなやかなバネのように復元しながら力をラインに伝達し、スッという感じでラインを前へ放出します。

ちょっとイマイチな、ただ柔らかいだけの竿によくある持ち重り(振り重りっていった方がいいかもしれないです)はすこしも感じません。ひたすら軽快によくしなり、シャープに復元する。
ナチュラルに振ると、けっこうタイトなループがブレもなく直進していく。
速めなホールを入れるとラインスピードは一気に上がるし、ゆっくりとしたストロークでわざとスローなラインを投げるのも簡単にできます。

ジムの竿は竹の持つ反発力を重視しいらない質量を極力削ぎ落としたタイプの竿なので、スムースでさえあれば過大な入力を受け付ける余地もそこそこは持っています。
ただストロークに断続的な力の変化(ベクトルと強さが変化する)がある振り方だけはダメです。
これは絶対に受け付けません。
竿が素直に反応するのでラインがメタメタになります(笑)

ところで、この断続的な入力を受け入れる余地のある竿もあるんですよ。
それが、入力に鈍感な竿自体の重さで振れるタイプの竿。
ヘボでもそこそこ振れる、カローラやクラウンのような竿です。
例えば、昔のオービスのグラファイトロッド、それに竹竿にもいっぱいあります。

軽くてしなやか、そしてシャープで反発力の強い竿は、気持ちがいい使い心地、快感ともいえるフィーリングを与えてくれるのですが、それなりの技術を使い手に要求してきます。

 


 



 


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