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G. Loomis FR10810-4CCGLX [ソルトウォーターフライロッド]


"G. Loomis FR10810-4CCGLX" 9' #10 LINE Cross Current GLX

当ブログで「カタオチじゃない」グラファイトロッドを題材にするのは初めてですが、
"
G.Loomis"のソルトウォーターロッド、クロスカレントGLX、「もちろん現行商品」です(笑)

FR10810-4CCGLXっていう暗号のような品番が付いていますが、これはG. ルーミス独特の表記で、
最初のFRは、Fly Rodっていうスペルの頭文字の2個、
10810-4は、前の108が108インチ、つまり9フィートを、次の10が10番ライン用を、-4は、4ピースを意味しています。
CCGLXは、Cross Current、というシリーズ名と、ブランクに使われているグラファイト素材であるGLXを表しています。

他のメーカーならば、9フィートの10番ロッドは、910(例えばオービス)とか、1090(これはセージですね)と表記するのですが、ルーミスではインチ表示でブランクの長さを表わしているんですね。
12進法のインチ表示で書かれると、我々10進法の国に住んでいる者にとって直感的にピンと来ないですよね、
108インチって・・・?、
え~っと、12で割ると9だから・・・9フィートか、みたいな感じ(笑)


コスメ的特徴は、厚めにコーティングされたブランクとラッピングスレッド、
形状記憶合金製の大口径リコイルガイド、
そして「ガーゴイル・フィッシュ」?のロゴマークが入ったスケルトン形状のリールシート。

このロッドの特徴的なアイキャッチは、メタリックグリーンに輝くスケルトンリールシートと、昔のフェンウィックのスピニングロッドに付いていたようなワイヤーをクルクルッと巻いた、いかにも、
「こんなんで、ほんまにだいじょ~ぶなんかいな」
って感じのガイドですね。

使い始めてからまだ間がないので、ガイドの耐久性はわからないものの、
すべりに関しては、Sicやゴールドサーメットと比較すると、
ちょっと劣ってるんじゃないの?
・・・って気がします。
特に、ポリウレタン素材のエアフロとは相性がイマイチな感触。
負荷の大きなヘビーラインだから余計に感じるのかもしれませんが、ホールするときにストリッピングガイドとの間に粘り付くような摩擦を感じます。
ただし、サイエンティフィックアングラーズ系のラインならば問題にならない程度ですね。

でもね、このガイドにはなにものにも代えられないメリットがあるんです。

それは、割れない、壊れない、ってこと。

Sic系のリングは摩擦の面からみれば最高なのですが、弱点は強い衝撃で割れること。
僕の経験でも、アラスカでフロートプレーンのストレージから出したロッドのSicリングが割れて無くなっていて、ストリッピングガイドがフレームだけになってしまったことがあります。
ストリッピングが割れたのがその釣り旅用の
メインロッドだったので、けっこう辛い思いをしました。

壊れる要素が少ない、ってことが遠征用ロッドとしては大切なことなんですね。
それに、ソルトウォーター・フライフィッシングはボートを使うことが多いので、竿がボートのいろんな所にぶつかったり、揺れる船上で他の竿と当たったりと、自分の不注意以外にもどうしても扱いが乱雑になってしまうので、壊れないってことはかなり大きなメリットになります。
できれば、折れない竿があればもっと良いのだけれど(笑)

アクションですが、かなりのファーストテーパー、かつロッドスピードが速い、
ブッ飛ばす竿(※ブッ飛ぶ竿じゃないことに注意!)です。
この"
Cross Current GLX"より速いロッドは"Orvis T3"ぐらいかもしれません。

オリジナルの"GLX"と比較するとかなりごつい竿で、

「マッチョ!」・・・(@。@;)

になったんだな~、って感じます。

振ったときの重量感も、比較した"
GLX"が軽く感じすぎたってこともあるのですが、それなりにありますし、どちらかといえば腕力を要求してくるタイプの竿のようです。
強くて速い竿だけに、短時間でぐっと竿を曲げ込むキャスティング向きだと思います。
女性的な"GLX"、男性的な"Cross Current GLX"、って感じですね。


ただ、シイラやカツオに嫌われ続けていますので、この竿の
リフティングパワーは未知数です・・・
60程度のシーバスならゴボウ抜き~、なんやけどね(笑)

同じ10番でも、友人の"Winston BⅡx 9' #10 Line"と比較すると、もうぜんぜん違う竿でした。
振り比べると、どちらの竿が原因なのかはわかりませんが(おそらく設計コンセプトがまったく違うのでしょう)、"BⅡx"がまるで8番ロッドのように感じられました。

だからって、"Winston BⅡx 9' #10 Line"が腰抜け竿~ってわけではないので、
そこのところはお間違えのないように。
適材適所、ってことですね(笑)

※ちょっと不親切だったかな、と思ったので、追記しておきます。

同じ#10ラインを指定している竿でも、
川でのサケマス類の遡上魚釣から湖での大物、そして海まで、これ一本で行けますよ。
って竿と、
遡上魚用はこっちね、この竿は南の島のフラットでトレバリーが来ても大丈夫。
って竿とじゃ、

目的が違う→設計思想が違う→別種の竿になる

そのことをちゃんと理解した上で、
自分が求めている竿をたくさんある選択肢の中から選び出すことが必要になってくるんです。


ところで、スペイと海フライを始めてから、つくづく思ったんですが、

10年程前ならば、どのメーカーのラインを買っても
「#10 LINEならば、#10 LINEの重さ」
だったし、
フライロッドにおいても、多少のアクションの違いはありましたが、
「#10 LINE 指定ならば、#10 LINE 指定程度な硬さ」
でした。
ところが、今のフライ道具って、
ラインの重さはメチャクチャ、
ロッドのアクションや強さも、メーカーやブランドによっては極端に違っています。

こんな状況って、ユーザーにとってただ混乱するだけではなく、
組み合わせ次第では、自分の意図とはまったく違った物を買ってしまう。
また最悪な場合使い物にならないセットを手にするという金銭的損失にもなりかねないと思います。
(あ、こんなのじゃない・・・、ってホイホイ買い換えられる人はともかくとしてね)

最新のグラファイトロッドって、軽くて硬いという特性からモーメントが小さいので、ショップの中で振ってみたってなにもわからないですもん。
かといって、カタログにはいいことしか書いてないし、
ショップもイマイチ頼んないっていうか、ショップ自体のタックルへの好き嫌いってあるでしょ。

おそらく、キャリアの浅い人ならわからないと思います。
多少使いにくくっても、自分がヘタだから、まあこんなもんなんだろうな、ってしか。
道具がヘンでも、自分のせいにしちゃうんですよね~(この国の人って真面目だから)

でも、オコサマの頃から釣ばっかりしていると、
なんとなく使いにくいな~、とか、なんかヘンだよねコレ、ってことぐらいわかります・・・(-_-メ)

ここんとこ、キャッチに乗せられて買ったもので、なんじゃこりゃ~、バツ~~~(-_-;)
ってモノが結構ありました。
そんなこともあって、ヤフオクへ中古買いに走るんですよね(笑)

ど~せ4年も経ったら、最新型ハイエンドロッドもカタオチやし、
使ってみてアカンかったら、また売ったらいいもんって(笑)
新品を買ったのに気に入らなくって投げ出すよりは、お勉強代はかなりお安くつきますからね~(^^ゞ

新しいグッズはお友達の誰かに買ってもらってユーザー同士で交換して試してください、
いろんな物を試せて違いがわかるから楽しいでしょ。

なんてふうに、
ユーザ=お客様にオンブにダッコしてる、
ってことに、まったく気がつかない、
もしくは、気づいていてもなにも対策を取ろうとしないようでは、
今の時代に逆行しているんじゃないかな・・・(--;)
メーカーや販売店サイドで、ユーザーがほんとうに納得して商品を買える、実用的なお試しの場を作っていくってことが大切だと思うんですけどねえ。

車を買うときだって、ディーラーでちゃんと試乗する(喜んで試乗させてくれる!)じゃないですか、
趣味性の高いクルマや高級車を買うときには、特にね(笑)

 

 

 

 


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