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BILLY PATE TARPON ビリーペイト・ターポン(海フライリールの私的考察、その6) [フライリール "Fly Reel"]

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BILLY PATE Tarpon ビリーペイト・ターポン・ダイレクトドライブです。
現行モデルはアンチリバースだけになりましたが・・・  

カタログスペックは、4.00in. 13oz. WF10F + 350yds. 20#(スペックはアンチリバースのものです)
メーカーのホームページでは10~12番ライン用になっていますが、ラージアーバーリールが一般化した現在のソルトウォーターシーンではなんだか小ぶりに見えてしまいます。

同じメーカーのターポン用のリールといえばやはりコレでしょう。
TIBOR The Gulfstream 4 3/8" 11oz.

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ターポンとガルフストリーム、2台並べると大きさの違いは歴然としますね(^^ゞ

カタログスペックではペイト・ターポンの方が重いのですが、実際にラインを巻いた状態では、

ターポンが426g、ガルフストリームが460g

と、カタログとは反対になっています。
なんか変だなあとは思うのですが、カタログが間違っているのか、それともリールに巻いているラインが、ターポンの方は30ポンドダグロン(長さ不明)にWF12Fであるのに対して、ガルフストリームにはPE5号を600m巻いた上に500グレインのディープシーを巻いているという、ラインの重さの違いが重さの逆転現象の原因になっているのか、僕自身気になるものの、バッキングまで外して本体だけの重さを量るのは非常に面倒なので正確なデータはご容赦ください。
そのうちに機会があれば、なにも巻いていない状態で計量してみたいと思います。

余談ですが、昔のバンブーロッドも含めて、アメリカのリールやロッドの重さの表示ってどうもアバウトなように感じます。まあ、重さがオンスっていうグラムに比べておおざっぱな単位を使っているっていうこともあるのでしょうね。
しかし、分数オンスって直感的に重さがわからないんですよねえ・・・
彼の地に渡ると、小銭(笑)にしてもダイムだなんだって呼び名や単位はややこしいし、コインの大きさの違いも価値に比例していないし、いつもなんだか誤魔化されているような気がします。

閑話休題

内部構造などについてですが、
 

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簡単に分解するとこうなります。最近のリールとは違い、分解するにはマイナスドライバーが必要です。

ドラグノブの真ん中にはめ込まれた黒いプラスチック部品を外すと、ドラグノブが弛んでハズレないようにビスとワッシャーで固定されています。このビスをドライバーで緩めて外すとドラグノブを取り外すことができ、写真のように分解できます。
ただ、スプリング周りのワッシャーなどが転がり落ちたりするので、フィールドでの分解やスプール交換はお勧めできないですね。

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ドラグプレート周辺のアップです。コルクプレートとギアの間などムダな部分が多いよ~な・・・

核心部のドラグ周りですが、見てわかるように単純で無骨なまでにガッチリした構造になってます。
おそらく耐久性も高いと思われ、このあたりがこのリールのロングセラーの理由だと思います。
この国の都会の住人じゃ、一生掛かってもこのあたりのパーツをすり減らせて消耗し尽くすなんてできないんじゃないかなあ・・・(笑)

このリール、最近発売されたリールのように、ギアやクリックを反対にするだけで右手巻きから左手巻きへ回転方向を変更できる、なんて芸は持ち合わせていません。
また、逆回転にするためのパーツはけっこう高価ですので、購入やオークションでの入札にはこの点で注意が必要です。

このビリーペイトリール、一つだけ欠点があるとすれば、ハンドル側にドラグ調節用のダイヤルがあるということです。
おまけに直径が小さいので、ハンドルとドラグまでのスペースが少なく、猛烈な逆回転時にドラグを調節しようとして手を出すと指をハンドルで叩かれる可能性がかなり高くなります。
それゆえなのか、ビリーぺートリールは数年前からダイレクトドライブモデルの生産が無くなりアンチリバースタイプのみになってしまいました。
ダイレクトドライブが欲しければ、同じメーカーが造っているTIBORを買ってくれということでしょうが、
同じメーカーが作っているとはいえ、PATEとTIBORでは雰囲気がかなり違うのでちょっと強引じゃないかなと思います。

よく考えると、TIBORはダイレクトドライブだけでアンチリバースのモデルはありません。
海用のフライリール、今の流行はダイレクトドライブということなんでしょうね。


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