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"KINEYA 305" & "St. Jhon" ライトなツーハンド(スペイ)用のリールが二つ [フライリール "Fly Reel"]

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Hardy Bros The "St. Jhon" & KINEYA "Model 305"

初めて「スカジッドライン」というモノを投げてみてその使いやすさに魅せられてしまいました。
だからといってノーマルなウインドカッターをリールから外すわけにもいかず、新しいツーハンドロッド用のリールをいろいろと物色していたのですが・・・

新しく探すとなると、なかなか「これは!」といったリールがないんですね。
この手のツーハンドロッドに使う大きめなリールにはHardyの古いリールが好きなのですが、左手巻きのモノはめったにありません(この"St. Jhon"は、もともとシングルハンド用に入手したものを流用してます)。
今風のラージアーバーリールもツーハンド用に使ってはいるものの、鮭や鱒を相手に川で使うにはどこか違和感を感じてしまいます。

川では右手巻きのフライリールを使っている僕が、なぜツーハンドでは左手巻きを使うようになったのかはいずれこのブログに詳しく書くつもりですが、いまここで簡単に説明するならば、
「大物が掛かった場合には、竿は利き腕の右手で扱うことで魚とのファイトを有利にコントロールして、リールは単にグルグル巻くだけだから左手でもいい」と考えるようになったからです。
この考えに至ったのは、海のでかい魚を相手にするようになって、
「利き手によるラインを巻き取って回収する速さを優先する」よりも、
「魚の引きに負けないように竿を強引に立て続け、なおかつ船縁まで寄せてからのややこしいファイトを竿を自在に操ることによっていかに有利に導くか」の方が結果としていいからでした。

ただ、どうして今まで右手でフライリールを巻いていたかという理由なのですが、クラシックタックルに興味を持ち始めて以来「手に入れたほとんどのフライリールが右手巻きだったし、そのリールを使いたかった」ということだけなんですね。
僕は子供の頃からスピニングリールは左手で巻き、ベイトリールは右手で巻くという癖がついていて、フライリールも最初の頃は左手で巻いていました。だって、竿の下側につけるリールは左手巻きって身体が覚えていて、右手で巻くとなんか違和感があってヘンだったんですよ。

まあ、とにかく、そんなこんながあっての、KINEYA "Model 305"です。

スペック等はこちら→"Model 305" KINEYAホームページ

ちなみに、KINEYA「2009年モデル」は、細部がマイナーチェンジされ、より高品質になっているとメーカー自身が語っておりました。
うちのリールに匹敵するのは「KINEYA」しかないですね(笑)

「KINEYA」製品は、キネヤ主人の方針で、
京北にある「KINEYA」店頭と、「KINEYA WEB SHOP」による通信販売、
各地で開催されるフライフィッシング関連の「テーブルショー」や「イベント」での販売となっているようです。
詳しくは、KINEYAホームページを。

 

さて本題の、KINEYA "Model 305"ですが、"St. Jhon"と比較すると、

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この2台、直径はほぼ同じ、幅は"Model 305"の方が少しワイドですね。

写真で見るように、直径はほぼ同じサイズで、わずかに幅が広い分だけ"Model 305"の方がキャパシティは大きいようです。 

この"St. Jhon"には、#6/7/8のリオ・ウインドカッタースペイを巻いています。
いま使っている約100mのバッキング量だと、シンキング・ティップでは若干余裕がありますが、フローティング・ティップだとキャパシティはギリギリです。
"Model 305"だと、同じウインドカッタースペイだと、#7/8/9が余裕で巻けそうですね。

重量的には、この2台はほぼイコールだと思います。
実際にキッチンスケールで量ると、ラインを全て外した"St. Jhon"が237g、それに対して"Model 305"は266gでした。
1930年代製の"St. Jhon"がこれだけ軽かったのは予想外でした。

ちなみに、#20のバッキングライン200ydsの重さは約25g。
ウインドカッタースペイ、#6/7/8は約47gありました。
トータルで約70グラムですか・・・。これは乾いた状態なのでラインが水分を含むともう少し重くなりますね。

よく考えると、フライリールに巻いたライン全体の重さを量ったのって今回が初めてなのですが、このクラスになると、ラインの重量がけっこうバカに出来ないぐらいあるんですね~(^^ゞ
ちょっと新鮮でした。

僕はこの"St. Jhon"を、12'~13'前後のツーハンドロッド、具体的には、"Thomas & Thomas 1208"と"Burkheimer CF7137"に合わせて使っていたのですが、見た目も重量バランスも釣り合っていたと思います。

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フィールドストリッピングで分解すると部品は3つです。
(右下の妙な物体は、KINEYAメイド、スプール分解用のネジ回しです。)

分解すると、非常にシンプルな構成になっていることがわかります。
"Model 305"にはドラグ機構はなく、クリックはテンション固定式ですが、パウルとギアの形状をトラウトモデルよりも大型化することによりそれなりに強力なテンションを与えています。

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硬質ステンレス製のギアセンターにブロンズの嵌め込みスリーブが見えます。

センター軸はクラッシックな古き良き英国製リールと同じ、ボールベアリングレスのブッシュベアリング構造ですが、メインシャフトは太軸のブラス、スプール側の軸受けにはブロンズスリーブを圧入して、長期間の強いストレスに耐えられる構造になっています。

「KINEYA」のツーハンドロッド用のリールは、この6~8(9)番ライン用の"Model 305"の他に、同じ構造でより大型になった、9~11(12)番ライン用の"Model 306"があります。

ただ、このあたりのスペイラインってブランドやデザインによってトータルのマス(容積)がかなり違ってきますので、漠然と何番用と考えるのではなく、使用するラインとロッドの長さに応じてフレキシブルに選択する必要があると思います。

また、ノルウェーのアトランティックサーモンなどの30ポンドを超える巨大淡水魚用には、強力なディスクドラグを内蔵した両軸受けリールである、"Model 705"と"Model 706"がラインナップされています。


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