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朝間ロッド "Asama Rodworks 6'3" #4" [バンブーロッド "Bamboo Rod"]

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Asama Rodworks 6'3" #4

昨年の初夏に道南を釣り歩いたときにお世話になったアングラーズハットさんで、P. H. YoungのMidge(初代、ポールの制作)をベースにして、地元、函館のビルダーが作ったというショートロッドを振らせてもらったのですが、その竿が凄くよかったんですね。

もう、絶妙にツボにはまるって言うか・・・

ちょっと記憶は薄れているのですが、以前持っていた「本物!」や、サマーズのミッジ、そして国産のコピーロッドよりもラインを振ったときの感触が抜群に気持ちよかったので、ミッジ・フェチな僕はついその場でオーダーしてしまいました。

このときに感じたのは、ヤング・ミッジの特長を殺さずに、あの竿がちょっと苦手だった近距離を使いやすくするようにテーパーをいじってるんだろうな~、ってことでした。

その『朝間ロッド』がこの正月明けに届きました。

ショップに置いてあった竿は、焦げ茶色にまでフレーミングされたオイルフィニッシュのブランクに黒染めのリングで、いかにも「ポール・ヤング!」ってな感じの佇まいだったのですが、
ロッドソックから出てきたのは、薄めにフレーミングされたバーニッシュ仕上げの予想外にも美しいバンブーロッドでした。

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数回使ったのでグリップが汚れていますが・・・

あれ? 八鍬さん間違ったのかな・・・?
とも思ったので問い合わせると、
いろいろあって、プロトタイプじゃない市販仕様は今はこのようになってる、
とのことで、ビルダーに直させましょうか、とも聞かれたのですが、
せっかく完成した竿を使いもしないでいじるのは嫌だったので、このままでいいよ、ということに。

それによく考えてみれば、リングシートよりもキャップ&リングの方がリールの止まりがいいことは確かだし、美しく仕上がっている物をとりあえず使えればいいというプロトタイプみたいな外観にするってのもなんだかヘンですしね。
「お題になった竿をそのまんまコピー」っていう考え方も、もちろんあるのですが、
「そうはしない」というビルダーの心意気も感じましたしね。

 

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グリップは細めのストレートシガーにコルクのシートフィラー。僕は大好きです!!

さて、この竿を実際にフィールドで使った感想ですが・・・

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先日、川で使ったときの組み合わせ。
"Asama Rodworks 6'3" #4" & "Alchemy Model 50"

グリップ上のシグネチャーラップ?は、ロッドエンドから30センチ。
細めのバットからは想像できないかもしれませんが、ジャスト#4ロッドです。

初めて使ったのは、「KINEYA」さんの近所を流れているボサボサの狭い小渓。
状況は下流からの強風。

シーズン初めての渓流なので勘が狂いまくり・・・。
この川ではほとんどラインを伸ばすことはないのですが、っていうか前後左右上下に邪魔物が多すぎて伸ばせないんですよ。
そんな中でも、竿のコトはなにも考えることなくラインは近距離の狭いポイントへ向かってスッと真っ直ぐに伸びていきます。
ヤングやサマーズのミッジはこのような近距離ではラインのノリが悪いのでちょっとしたテクがいるのですが、この「朝間ミッジ」はローンキャストをしたときから予想した通りのフィーリングで近距離もまったく大丈夫でした。

で、この竿での初物は・・・、

またやっちゃいましたね~、やっぱり!のカワムツ君でした。
このエリアは放流が無いのでアマゴはほぼ自然繁殖物で少ないんですよ(^^ゞ
釣れたのは1年子が2匹だけ・・・

そんなわけで、欲求不満を晴らそうとこの竿を持って天川へ行きました。

しかし、この日もやたらな強風・・・
おまけに天川本流のこの辺りの河原は広く開けていて、手にした6’3”のロッドがやたらと短く見えます。
道南独特のボサの多い小渓流で#10ぐらいの大きめなドライフライを使ってヤマメやイワナを釣るために設計されたとも言えるこの竿にとって、まったく似つかわしくないシチュエーション。
この日の釣りのことは前回のブログで書きましたので、今回はもっぱら竿の特性について書くことにします。

最初に感じたのは、意外にも長い竿を使ってるように感じるっていうことです。

きっと、大場所でもストレス無くラインを伸ばせる竿だったのでそのように感じたんじゃないかと思います。メンディングもラインを持ち上げやすいので、これもショートロッドなのに意外にも決まります。
う~ん、意外なことばっかりですねえ・・・

意外ついでにもうひとつ書くと、この日は状況がよくなく、やむなくニンフィングをしたのですが、ヘビーなニンフにショットとインディケーターを付けた仕掛けがみょうに扱いやすいんですよ。
どう考えても普段よりもトラブルが少ない。
特に、ロールキャストが上手い具合に行くんですね。
これは、このロッドの持つベンド特性が負荷が大きくなると手元からグッと曲がるパラボリック的になることと、負荷に応じてスムーズにしなってスムーズに反発するというふうに、負荷が掛かってから反発していく過程でどこにも動きにカドが無く繋がりがいいところからくるんだと思います。

これは、芝生の上で振ったときに、入力の量を変化させても竿全体がキレイにしなってストレートでスラックの入らないラインがスッと伸びることからある程度想像していたのですが、実際にやってみると、これもいい意味で意外な結果でしたね。

本来のビッグドライフライでの釣りという使い方をしていないにもかかわらずこれだけいけるってことは、この竿を使っての山岳渓流でのイワナ釣りが楽しみです。 

 

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スイスタイプのフェルールに、細軸丸形で大口径のトップガイド。

このトップガイドの径については、僕が信頼している「桐生の某ある筋」から、
「トップガイドは可能な限り軽くて径が小さい方がいい」
という話をうかがったことがあります。
トップガイドを含めて、竿の付属物はより軽い方がベターなことは想像できるのですが、トップガイドの直径に関してはどうなんでしょう?

重さの影響を考えないとして、例えば直径が2センチほどもあるトップガイドを付けたらどうなるんだろう?って想像すれば、いかにもラインがブレそうで、単純に直径がでかい方がいいとは思えないのですが・・・

僕自身は同じアクションの竿に大きさの違うトップガイドを付けて試してみるという経験がないので、なんとも言えないのですが、実際のところ、そのあたりはいかがなもんなのでしょうね??


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