マスタリーXPS、"StreamLined Loop" の、その後・・・ [フライライン "Fly Line"]
Scientific Anglers Mastery "XPS DTT [Dry Tip Technology]" のループですが・・・
以前のブログ、Scientific Anglers Mastery "XPS DTT [Dry Tip Technology]" ってどうよ?で取り上げた"StreamLined Loop"。
実際に渓流で使ってみた結果は・・・
この次の写真を見ていただければ、わかるとは思いますが・・・
切断された"StreamLined Loop"
僕にとっては、論外。
まったく、つかえない。
あきまへん、でした・・・(--;)
確かに浮力という面でのアドバンテージはあったと思います。
だって、このラインを三日に渡って使ったのだけれど、その間、ライン先端部にいちどもフロータントを塗らなかったですから。
しかし・・・、
フライの交換時などに、いちどフライラインとリーダーの接続部をトップガイドよりも内側に入れてしまうと、もうどないもこないも・・・(--;)
ループtoループの接続部がガイドのワイヤーに引っかかってしまい、リーダーを手でつかんで引っ張って無理やり引きずり出さない限り、空中でラインを振ろうが、水の抵抗を使って引きずり出そうと試みようが、ほぼ、確実にラインがガイドに引っかかったまま素直には出てきませんでした。
これって、ティップ部分が極細で繊細なバンブーロッドを使う時にもっとも破損する可能性が高い最悪ケースなんですよ。
なにかの拍子にガイドのに引っかかった部分が原因になって、細いブランクによけいな負荷が掛かってティップが折れてしまうんじゃないか・・・、なんて考えると、気が気じゃありません。
それ以前に、フライやティペットを結び変えた直後に、瞬時にスッとラインが伸ばせないと貴重なタイミングを逸しますからね。
"StreamLined Loop"(下)と、スプライス・ド・ネイルノット(上)の結び目です。
ちなみに、リーダーはまったく同じモノです。
う~ん、大きさと形の違いは一目瞭然・・・
見ただけで、結論は自明だっちゅうの!
それとね~、フライラインの太さなんですけど・・・、
切り離した先端部と、その付け根との太さを比較すると、
(写真の上に写っているスプライスしている部分の先に、下のループが付いていました)
先端部がこれだけ太い(シンプルに考えると太さが倍になっています)と、体積と表面積のメリットがあるからよく浮くでしょ!
だって、フライラインの先端に浮きを付けているようなものですからね。
フィールドで使うまでは、便利かな~、って思っていた"StreamLined Loop"ですが・・・
実戦を経験すると、もう「オモイッキリ机上の空論」状態でしたね。
いいところを探そうとしても、#4あたりの低番手ではなにも見つからないままでした。
先端部の浮力が強いのはいいのですが、接続部がガイドに引っかかるのは論外!
もしかすると、#6~8以上あたりのヘビー級なごっついラインを使う場合には、ブランクもガイドも太くてごついので、なにも問題にならないのかもしれません。
でもね~、渓流で使う#4以下のラインだと、
"StreamLined Loop"なんて、僕の偏見かもしれませんが、おそらく邪魔物以外のなんでもありません。
もうひとつ、新しいXPSを使っていた気がついたことがあります。
この現行の「マスタリーXPS」っていうラインは、10年ほど前の「(初期型)マスタリーXPS」とはまったく別物のようです。
まずはコーティングが強くなってます。
初期のXPSは軽く踏むだけでコーティングが剥げていたので、そのあたりは進歩しているようです。
ただ、コーティングが丈夫になったという反面で、XPSの独壇場ともいえる「しなやかさ」はかなり犠牲になっているように感じました。
いずれにしても、
「あちらを立てればこちらが立たず・・・」
ですね~(--;)