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道東「サケマス釣りの記」・・・その1 [釣行雑記・渓流&川、そして湖沼]

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忠類川で友人が釣った鮭(ちなみに、僕も釣ったけどね・・・)

毎年の恒例になったこの季節の道東への釣行ですが、
いまだに「サケマス釣り」であって、素直に「サーモンフィッシング」とはいえないんですよね~

もちろん、狭義での"Salmon Fishing"は"Atlantic Salmon"を対象としているんですが、
そういう意味ではなく・・・、

いかにキャッチアンドリリースを前提とした釣りであっても、
気がつけば、自分がアングラーではなく漁師になっている、という意味での「サケマス釣り」です。 

以前から自分の中にあった、同じ遡上魚をターゲットとする釣りの中でのランク付けみたいなもの。
そのトップが「スチールヘッド」であり、次のランクに「サクラマス」「サツキマス」、
ずっと離れて「コーホ」「チヌーク」「チャム」「ピンク」というおおざっぱに鮭と呼ばれる種類が順に並ぶのですが、
その理由がこの頃やっと理屈ではなく感覚でわかってきました。

それも、道東での鮭釣りを通して・・・

それは、産卵期、それも産卵直前の魚を釣るのは、
なにか釈然としない、どうにも気分がよくない、ってコト。

僕は釣れなくても釣り場にいれば気分かいい、なんていう小洒落た性格じゃないので、あたりまえなやり方で釣れなければ、どんな手段を講じてでも釣りたい方ですからね。
さすがに「引っ掛け」はしないモノの、シンキングリーダーの先に6Bのガン玉を数個付けたりなんかして、ムリヤリにでも魚の口の中に針を流し込む可能性のある方法を試行錯誤してしまうわけで、
その結果、食べたくもないモノに口を使わされてしまった魚が釣れるわけです。
食欲もなくなって、おもいっきり婚姻色の出た、産卵行動に入っている魚までね。

今年も知床半島先端部の浜に船で渡り、その浜に流れ込む川、それもひとまたぎできるほどの細流の流れ込みでカラフトマス(Pink Salmon)を釣ったのですが、
今回、はじめて、河口に群がるように集まるカラフトマスの群れというモノを自分の目で見ることができました。

早朝、まだ薄暗いうちはその魚群をちゃんと視認できていなかったので、波打ち際のすぐ先に打ち込んだフライに入れ掛かりといっていいほどにカラフトマスがアタックしてくる状況が見えていなかったんですね。
それも、スレ掛かり率、約70パーセント・・・。

明るくなって海中の状況が見えてくるとその理由がわかりました。
もう、そこら中に、うじゃうじゃとカラフトマスがいるんですよ。
それもオスは立派なセッパリ、メスも色濃く婚姻色が出た、もう産卵直前ってなのばっかり。

到着時からずっと引き潮が続いていたのですが、
ふと気がつくと、スペイロッドを振っている僕の足元を魚が泳いでいるんです。
潮が満ち始め、それと同時にその狭い流れ込みにカラフトマスが数匹ずつ半身を水面上に曝しながら遡上し始めたわけです。

 

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ファイト!
闘う君の唄を
闘わない奴等が笑うだろう
ファイト!
冷たい水の中を
ふるえながらのぼってゆけ

@中島みゆき


遡上するといっても、ゴロタ石の浜に流れ込む細流ですから、そうそう上手くはいかないですよ。
強い引き波に海に引き戻される魚や、やっと流れに入っても細流の段差を越えられずに落ちてくる魚・・・

 

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気がつくと、リトリーブをしている手を止めて、その遡上していくカラフトマスの群れを眺めていました。

ここで釣った魚って、たとえリリースしたとしても遡上するためのエネルギーをムダに消費させてるわけだから、はなからフラフラになってて、その魚が産卵にまで至らなくなるリスクを増やしてるんだな~
って思うと、一気に釣りをする気が失せてしまった。

 

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諸行無常、死屍累々・・・

 

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産卵後に死んだのか、それとも遡上中に熊にやられたのか・・・


鮭釣りと比較して、スチールヘッドやサクラマスを釣るのがいい、

という理由は、
釣るのが難しいからチャレンジャブルだ、
っていうだけじゃない。

こいつらは川に入ってもまだまだ繁殖期ではなく、元気でピンピンしてるから。

「魚を引っ掛けて川の中を引きずり回しても、罪の意識にとらわれることがない」
っていう、ただ自分本位な身勝手な理由なんですね。

でも、それがわかってても止められない。

デカイ魚を釣るのはただ単純におもしろい、っていうのが釣りなのですが・・・ 


閑話休題


次回は、この釣行で使ったロッド、

"Scotland Daiwa"のツーハンド・サーモンロッドと、
"TFO"と"Beulah"、今が旬な2本の"Switchrod"についてです。


タグ:鮭釣り
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