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ティペット、もしくはハリスについて [フライライン "Fly Line"]

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湯原で使ったままの、"Patagonia"『ダブルホールバッグ』から出てきました。
「ティペット」と「ハリス」がいっぱい・・・


もう5~6年前から、僕の使ってるティペットは、ほとんどの場合フロロカーボン素材の「ハリス」です。
(写真には"Kty"と"Frog Hair"の「ティペット」が写っていますが、こいつらの使い方は後述します)

よく考えると、フライショップで売っている「ティペット」ではなく、普通の釣具屋さんで売っている「ハリス」を使い出したのは、もうはっきりとは記憶にないぐらいにずっと前のことです。
いちど渓流用や鮎用として販売されていた高品質なラインを使ってしまうと、もう二度とフライショップで「ティペット」を買う気にはなりませんでした。

もちろん、やたらと高価だった鮎用の糸を除けば「ハリス」の方が価格が安かったというコトもあるのですが、当時ティペットとして売られていたラインは品質的にも、国産の高品質ハリスと比べると劣っていたような気がします。
使い勝手の点で優れていたドイツ製の「マキシマ」はたまに使っていましたが。
ただ、このマキシマの優位性も、空気抵抗の大きなスタンダードフライを使わなくなったことと、国産のラインが驚くほどの高強度化をはたしてワンランク細いものが使えるようになった時点で無くなったように思います。

たまにはティペットとして売られているものも買いますが、それはあくまでも、フライ用のティペットもハリス並になったのかな・・・、なんて感じの好奇心からで、自分の中では「ハリス」がメインで「ティペット」はサブ、という位置づけは今でも変わらないままです。

あきらかに「ティペット」の方がいいな、って思えるのは、

コンパクトかつ機能的に持ち歩けるスプールのパッケージングぐらいです。
この点においては、ハリスのスプールって、いったいなにを考えてこんなデザインのモノを作ったのかが理解できないぐらい使い勝手の悪いモノが多いと思います。

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いろんな太さや種類のティペットをいくつもポケットに入れて持ち歩くフライフィッシングが、
釣りの中では特殊なんだと言われれば、確かにそうかもしれませんがね・・・(--;)

(ただ、"Kty"のスプールにぴったりとくっついた透明なシリコンゴムのようなスプールバンドは防水という機能はあるのかもしれませんが、先端部がいちど中に入り込んでしまうと現場では二度と出てこない、というとんでもない問題が起こるのでアイデア倒れだと思うのですが・・・)

そのハリスも大きく分けると使っている材質の違いで2種類あるのですが、実際の釣りの現場における絶対的な強度面では、ナイロンのハリスよりもフロロカーボンのハリスの方が勝っているように感じます。 
フロロカーボンは「強いけど硬い」とよく聴くのですが、僕は以前の物や安物はともかくとして、最近の高機能フロロカーボンラインの硬さはそんなに気になりません。
逆に、0.6号より細くなると、ナイロンは柔らかすぎて腰がないので使いにくい、とさえ思うぐらいですから。

それよりも問題になるのは、
フロロカーボンラインはナイロンラインよりも瞬間的なショックにはかなり弱いということです。
これはフロロカーボンのラインに伸びがないことが原因なのだと思いますが、
アワセた瞬間に、

「いったい、なんで!!(@_@)!!」

って思うぐらい、あっけなく切れることがあります。

これだけは、アワセの瞬間的な負荷を緩和するなんらかの方法を取るしかないのでしょう。
フックを掛けてしまったら、あとは絶大な強度を発揮するのですが・・・

経験上、フロロカーボンラインで失敗しないためには、もうひとつ注意すべきポイントがあるように思います。
それは、フロロカーボンライン同士を結び合わせないということ。
フロロカーボン同士の結節部は、僕の結び方(ダブルサージェントノット)に問題があるのかもしれませんが、どうもかなり弱くなるようです。

いちばん多いケースは、フロロカーボンの0.6号をティペットに使っていて、フライのサイズや魚の食いの問題でティペットを細くしたいときです。
つい面倒なので0.6号のフロロカーボンラインに0.5号や0.4号のフロロカーボンラインをそのまま継ぎ足して結んじゃうのですが、この結束部がかなり弱い!!
魚を掛けたり木を釣ったりして(笑)ラインが切れたときに確認すると、ほぼ100%、このフロロカーボンライン同士の結束部が切れています。
この原因も、おそらくフロロカーボンには伸びがないことだと思います。

僕がナイロンのティペットをいつもポケットに入れているのは、この問題への対策のためです。
かなり面倒くさいのだけれど、フライを結ぶ先端部に使うティペットだけをフロロカーボンにして、リーダーまでへのつなぎの部分はナイロンに変えてしまうわけです。
これでリーダーシステム全体の強度はかなり改善されると思います。

こんなややこしい継ぎ接ぎなんてことをしなくっても、ティペットの太さに合わせてリーダーを使い分ければいいのでしょうが、僕の場合、リーダーは3Xか4Xの太い物しか使わないし、いちどラインに結んだら同じリーダーを何日も何回も使い続けるので、どうしても先端部は継ぎ接ぎになってしまうんですよ。
リグの種類によっては3Xのリーダーに0.4号を直結なんてコトもしますけどね(^^ゞ

もうひとつ思うのは、
フロロカーボンの方がナイロンよりも劣化しにくいんじゃないか?
ってことです。

太いものではそんなに気にならないのですが、6X(0.6号)以下になると、ナイロンのラインは使っていなくても釣り場で持ち歩いているだけで時間が経つと弱くなっているような気がします。
何年も前に買ったものだと、アレって思うぐらい簡単にプツプツ切れますから・・・。

フロロカーボンの場合は手で引っ張ったぐらいではあんまり変化に気がついたことがないので、劣化しにくいのではないかと思うのですが、引っ張り強度のデータを取る道具なんて持っていないので、正確なところはわかりません。

この劣化しにくいというコト、
やむをえず釣り場に残してくることになったラインの行く末が非常に気にはなるのですが・・・

 

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スチールヘッドやサーモンなどの大物用はこれ!


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