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フライロッドって・・・ [う~ん・・・な、モノ・コト]

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フライロッド『三種盛り』(クリックで拡大します)

 

竹、グラス、そしてグラファイト。

現在使われているフライロッドのシャフトに使われている素材は、基本的にはこんなところだと思います。

もちろん、素材によってモデュラス(≒硬さ)が異なるのでロッドのデザインは異なりますが、どんな素材で作られていようと「フライロッド」である以上その目的はひとつです。

フライを投げて魚を釣ること。
ただ、それだけ。
だって、「フライロッドって」釣り竿ですからね。

それでは釣り竿の良し悪しってなんでしょう?

目的とする釣り方を効果的に遂行するための道具として優れているかどうかだと思います。
道具として機能的にデザインされているか否か、
言い換えれば、使いやすいかどうか、といいうことです。

もうひとつ大切なコトは意匠、外観のデザインです。
でも、あくまで機能面でのデザインがあっての外観デザインだと思います。
そういう意味では、クルマやカメラなどと同じです。

どうしてこんな当たり前なコトをわざわざ書いているのか、ですね。

う~ん・・・

このところ、やたらと、これってどうなの?
という疑問を抱かざるをえない、妙なフライロッドを振る機会が多いからなのですが・・・

以前のブログでも書いたように、僕は過去にこの国で作られたバンブーロッドに対して良いイメージを持っていませんでした。
最近、これは凄い!と感じる国内メーカーの作るフライロッドを手にする機会が何度もあり、心を入れ替えたのですが、
よく考えたら、僕的には「なんじゃこりゃ・・・」って思うようなフライロッドが大量にユーザーの手元にあるんですよね。
一時の「フライバブル」があったことも考えにいれると、膨大な数の「う~ん・・・」なフライロッドが出回っているわけです。

使いにくい竿を『個性的で味わいがある』というふうにユーザーに誤解させたのは、いったい誰なんでしょうね。

いまさら、ここで犯人捜しをしても意味がありません。

でも、「う~ん・・・」なフライロッドでも、その竿を買って持っている人は、その自分の竿への思い入れが出来ているんですよ。

その竿の持ち主に、
「こんな竿、ダメやん。
キャスティングや釣りが上手くいかないのは、この駄竿のせいだよ。
さっさと買い換えた方がいいんじゃないの」
ってストレートに言ったら、傷つきますよね・・・(--;)

「う~ん・・・」なフライロッドを作った人、そして、そんなフライロッドを高値で売ったショップ。
あなたたちが、それをわかっていて故意にやったのか、
それとも無知ゆえだったのかは、僕にはわかりません。

でも、調子に乗ってとんでもないコトをしでかしてしまったというコトは自覚するべきでしょう。
それが、いまの深刻なバンブーロッド不況を生み出した原因のひとつだと思い知ってください。

ユーザーは、それほど甘いものではありませんから。

たぶんね・・・σ(--#)

 

このことはリールを作っている僕にとっても、
常に考えていなければならないコトです。

買ってくださって、思い入れを持って使って頂いているお客様を、
自分の手で作りだしたモノがけっして裏切ることがないようにしなければなりませんから。

 

※冒頭の写真に写っているフライロッドは、3本ともそれぞれに魅力的なデザインで作られています。
「う~ん・・・」なフライロッドの見本ではありません。
お間違えのないように(笑)


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