SSブログ

Glenn Brackett's Winston [バンブーロッド "Bamboo Rod"]


1994 65th Anniversary Issue Catalogue and Glenn's Quadrate

この’94年のカタログにはまだ Quadrate Rod は掲載されてないんですね。
ちなみに初掲載されるのは翌’95年カタログです。
(’95年モノも持っているのですが、紙質に味がなくってしまったので写真を撮りたくなかったんです)

カタログには28人の従業員全員が名前付きの集合写真とそれぞれのウインストンでの仕事内容の紹介と共に記載されていました。
写真にはTom Motgan も元気な姿を見せています。翌年のカタログでは歩行器を使っていますからねえ。
図らずも個人の集合体としてウインストンという組織が存在するという、今から考えれば牧歌的な時代の象徴ともいえる写真です。
実際当時の竿にはグラファイトロッドにさえ Pride of Winston が込められていたと思います。

この Quadrate Rod の 7' 9" #4~5 という Glenn 自身ががもっとも好んだ、と思われるスペックは、10年後発売された75周年記念ロッドと、前者が2ピース、後者がと3ピースとセクション数は違うものの同じです。
彼がウインストンを去った今、彼がもっとも深く設計、そして製作に関わった竿、言い換えれば Glenn's Winston と言えるかもしれません。 

表題の竿ですが、僕はこのところずっと四角ロッドの特性に興味があり、いくつかのブランドの竿を手に入れて使っていました。その流れのなかで1年ほど前にオーダーした竿なのですが、まさか Glenn Brackett が Winston をこんな形で辞めるとは思いもせず、ましてや、彼が最後にウインストンで仕上げた竿の中の一本になるとは・・・。

アクションですが、クワッド・ロッドの特性ともいわれる硬さや強さはあまり感じない、どちらかといえば優しさを持った“ウインストンらしい竿”です。
同スペックのフツ~のウインストンを振ったことがないので厳密な比較は出来ないのですが、Glenn とメールでやり取りした範囲では、"Very Versatile Rod" たいへん融通の効く竿だよ、とのことでした。
四角構造の持つパワーを、強さや速さではなく、汎用性、万能性、他用途性という方向へ結実させた竿だと思います。

ブランクに記された Glenn Brackett 独特の流れるような R.L.Winston の文字も、もう書かれなくなるのやなあ・・・。

 


nice!(0) 

nice! 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。