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Two of Jim Hidy's 7'9" #4 3P [バンブーロッド "Bamboo Rod"]


Jim Hidy' Rods, 7'9" #4 "Faster Action" and "Slower Action"

今日のお題も、懲りずに「竿のアクションについて」です。

この写真に写っている2本の竹竿、全く同じ竿に見えます。
実際に、この2本とも“Jim Hidy”の製作した竹竿で、長さも適応するラインもディテールの仕様も同じ、シリアルナンバーは一番違いの並びでほぼ同時に製作されたもの。

しかし、この2本、まったく性格が違います。

世の中には膨大な数の竹で作られたフライロッドがあって・・・、

そうそう、僕がなぜ一般に使われている「バンブーロッド」という言葉ではなく、「竹製のフライロッド」や「竹竿」という言葉を使うかを疑問に思われている方も多いと思います。
日本語や漢字が好き、などというアナクロな理由じゃないですよ(笑)
そう、フライフィッシングの世界で使われている「バンブー」は、世界にあまたある竹や篠の仲間で中国南部からベトナムに掛けて生育するある特定の種を指す言葉で、他の種類の竹や篠は「バンブーじゃない」からです。
バンブー以外の竹や篠を使ったフライロッドにも素晴らしい竿があります。
桐生の「中村羽舟」さんが作るマダケを使った竿などはその最右翼ですね。

竹製のフライロッドにも、良い竿と悪い竿があります。
ブランクの素材が竹であれば良い竿だ、ってわけでは決してありません。

良い悪いの価値観は人によってそれぞれ違うので、僕にとっての良い竿、悪い竿ってことで考えてください。
どこぞの大先生のように、これは「良い竿」、あれは「悪い竿」、と断言するなんてことは恐れおおくって、とてもじゃないけど僕にはできません(笑)
言い換えれば、「僕が好きな竿」と「僕が好きじゃない竿」のこと。

僕が好きな竿は、実際の釣りで使いやすい竿。
釣に使っていて自然に手の延長になる、違和感がない竿。
好きじゃないのは、釣をしているときに
「あれ?なんか変やな」
って感じる竿。

このブログを読んでいる皆さんも、釣をしているときに、ふと、
「あれ?この竿、なんか変かも・・・?」
って、そんな感じを竿から受けたことがありませんか?
もし、そう感じたことがあるのなら、その竿には「ウイークポイント」がある、ということだと思います。

そのウイークポイントとは、言葉で説明すれば、
「繋がりの悪さ」
「連続性がある瞬間、突然に、フッと途切れること」
理屈をこねれば、
「入力と出力の漸進的な変化率があるポイントを境界に大きく変わってしまうこと」

それは竿の曲がり方の問題ではなく、
身体が竿に加えた入力の漸進的な増加に、竿がラインへの出力の漸進的な増大として対応できないということ。
つまり、プログレッシブに出力できないということ。

逆に考えると、
「竿がたとえどんな曲がり方をしていようと、入力にたいしてプログレッシブに出力できる竿ならば違和感がない」
ということです。

これは気持ちよく使える竿の条件だと思います。

ほんとは、それだけじゃないんですけど・・・。

 

 


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