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止水でのキャスティングと竿のポテンシャル [バンブーロッド "Bamboo Rod"]


Howells 7'6" #5 + Perfect 3 1/8" & Winston 7'9" #4~5 + L.R.H. Lightweight

木津川の支流、和束川上流に大きめの堰堤で堰き止められたプールにマス類を放流している管理釣り場があって、コンディションの良い魚が周年釣れるので僕のお気に入りの釣り場の一つになっています。
今の季節、ミッジと小型のカゲロウがハッチして条件次第ではライズ狙いの表層の釣りが楽しめます。

浮き桟橋からそのライズを狙ったり、表層をクルージングしているヤル気のありそうな魚をサブサフェースフライで誘うのですが、この手の餌を摂っている魚はこの管理釣り場のプールに長く居着いていて、インチキ餌にはスレ切っているんですね。
魚の意表をついてリアクションバイトを狙うのでなければ、#24程度のフックとそれに見合う細いティペットを使わなければ、直近までフライを見には来るものの口を使うことはなく、そのまま帰って行きはります。
ソフトハックルでもかなり小さなサイズを使わないとナチュラルなリトリーブでは口にしません。

しかも、魚は平均的なレベルの釣り人のラインの届く範囲をよく知っていて、食い気のある魚はその危険範囲の外にいてはります。
当然遠くまで投げられるタックルが絶対的に優位なのですが、ここでは掛かる魚のアベレージが大きいので、遠投性だけを求めてヘビーなラインを使うと横走り去れたときにラインが水を切る荷重だけでティペットが切れてしまいます。

で、#5ラインを使うのですが、グラファイトロッドを止めてしまったので手持ちの竹竿で遠投に挑戦してしまうことになるわけです。

でもね、遠投できる竿ってほんとに良い竿なんでしょうかねえ・・・。
っていうか、遠投できない竿はアカン竿なんでしょうか?

そりゃ、僕程度の技術でも#5ラインを毛針を付けて90’フルラインキャストできる竿はあるわけです。例えばペゾンのシリーズやサマーズの856とかですね。

冒頭写真の2本の竿、ラインが20m+までは綺麗なループで行くのですが、最後に残ったラインまでシュートしようとするとラインが乱れ、結果、ちゃんとターンオーバーせずにフライがラインより手前に落ちたり、絡まったり、いったい何してるのやら・・・

これらの竿は駄竿なんでしょうか?

グラファイトロッドの世界では、飛ぶ竿は良い竿だ!なんてことが一世を風靡したことがあったような気がします。

「この竿は、あの竿より飛ぶ」

性能比較としてわかりやすいですからね。
潜在ユーザーを惹起しやすいわけです。

で、何が起こったか。
嫌になった人がいたのか、反動のような柔らかい竿の台頭と、またその反動のような遠投ロッド・・・
長い目で見ると硬い柔らかいの振幅の中で確かに進歩しているのですが、偏ったアクションの竿は、結果、偏った目的にだけしか使えない。
ま、市場的にはキャッシュがいっぱい流れ込むので活性化して良いのでしょうが。

現在はどうなっているのか知りませんが、Winston のカタログには、
Normal Fishing Distance
が表記されていました。
これが、
Normal Casting Distance
ではないことに注目してください。
ちなみに、7'9" Quadrate には、up to 60 feet と記載されています。
僅か18mですね。
リーダー、ティペットの長さを考えると、ラインは15m以下で使えと。

実に見識があった、メーカーです。

 

 


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