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バンブーロッドのキャスタビリティ [バンブーロッド "Bamboo Rod"]


R. W. Summers 856 8'  #5/6

先日、止水型の管理釣り場で釣りをしてて自分の腕を棚に上げて某竹竿(写真の "Summers 856" じゃないですよ)に腹が立ったので、自戒も込めてアップしておきます。
おそらく何らかの参考にはなると思います。

以前にも書いたのですが、
竹竿に限らずフライロッドは釣り竿なのだから、
「フライラインをどれだけ遠くまで投げられるか」
ってことだけを、ある竿の良し悪しの判断の基準にするのは間違ってるわけです。

ところが、この管理釣り場の鱒はデンジャーゾーン(フツ~釣り人のフライが届く範囲の魚にとっての危険水域)をよく知っているのですね。その範囲内ではなかなか釣れないのよ(^^;)
近距離では非常に繊細なタックルでやるしかなく、それはアベレージサイズが大きくてパワーのあるこの釣り場の魚には役不足。
無理ってわけじゃないんですよ、でも休日の釣り人で混雑した桟橋で走り回られて取り込めないってのは迷惑なのでちょっと。。
おまけに最近は飛ぶ竿を使ってる人が多くって、釣れない水域の向こうのパラダイスはどんどん遠くなっていくわけです。
私も一時は#6から#8のシングルハンドへとエスカレートして、あげくにダブルハンドで#12のシューティングヘッドをブン投げるという暴挙にでて、安全地帯で安らいでいた魚を釣りまくったこともありましたが・・・漁をしてるんじゃないわけで。

いちばん面白いのは、やはり魚のサイズに合わせたタックルで釣ることなんだと思います。
で、この釣り場では#4~5ラインを使うという枠を自分で決めたわけです。
おまけに竹竿好きとして、グラファイトロッドを使うわけにはいかないと。

で、

竹竿に限らずフライロッドは釣り竿なのだから、
「フライラインをどれだけ遠くまで投げられるか」
ってことだけを、ある竿の良し悪しの判断の基準にするのは間違ってる。

ってのがわかっていながら、
ロングキャストしやすい竹竿はどんなものなのか?
ってことを、まじめに実験するハメになったわけです。

前提として私のキャスティング能力を示しとかないと参考にはならないですよね。
う~ん、真っ直ぐ振れば真っ直ぐ飛ぶ、スムースに加速すればループは乱れにくい、ってことがわかっている程度で、
中の上、上の下って辺りでしょうか。#5で普通の竿だと芝生の上でなら簡単にフルラインが出ます。
ただ、針やら浮きやら重りやら、なんだかんだが付いた実戦ではねえ・・・。

今までに使った竹竿の中で、いちばん遠くまで投げやすく、かつ仕掛けがトラブりにくかったのは、
(仕掛けがトラブりにくいと言うことはラインがテイリングしにくい、と言うことです。)
"R. W. Summers 856"とそのご先祖様に当たる"Para 15"でした。
"Bjane Fries The Antigravity 8' 6" #5/6"も良いのですが、遠投にはWF6を使うので今回は条件に合わず割愛。
名竿と言われる"Fario Club"も飛ぶのですが、今の私にはちょっと、いや、かなり重いです。
Pezonで言えば、フェザーウエイト、スーパーマーベル、スピードキャスト、っていった短く固い竿がブッ飛ばしやすいです。
そうそう、古い英国の竿も基本的にはパワフルで遠投向きです。
米国の竿では遠投系といわれるWinstonでも#5は遠投用の設計ではないのでしょう。で、役不足。よほど注意しないとラインの制御が難しいです。
Leonard等、東部上物系も上に同じ。
他に竹竿で遠くへ飛ばしやすいものなのですが、実は米国の量産品の竹竿(ただし極端な先調子でないもの)が遠投には良いのです。
これら飛ばせる竿やヤング系、それと量産竿のひと目でわかる相似点は、
竿先が太い!
それだけです。

上等な竿の繊細に反応するティップ部分は、ことその竿の持つマックスのパワーを使わざるを得ない遠投時には、負荷の掛け方と抜き方を上手くコントロールする技術がない限り、暴れてラインコントロールの邪魔になります。
極論すれば、棒のような竿の方が遠投しやすいってことです。

でも、竿先の暴れるのを抑えながら、出来るだけ遠くを狙うのもなかなか面白いですよ。
無理な力を加えても、決して竿は受け入れてくれませんから。
ただ自分だけが魚が釣れなくて、周りがグラファイトで遠投して掛け続けていると心は穏やかならずですね。
ついムキになって力が入り過ぎ、ラインが乱れて余計に飛ばず、おまけにテイリングで仕掛けは絡むは・・・。
修行の世界です(笑)

そう考えると"R. W. Summers 856"はごついだけの鈍い竿なのか?ってことになりますが、どうなんでしょ?
私はそんなことないと思いますが・・・。

この手の問題を考えてると、竿先の細い部分は何のためにあるのか!って疑問も出て来ますよね。
皆さんは不思議に思ったことはないですか?
竿先不要論?の重鎮、かのシャルル・リッツは、ティップの細い部分が折れたことが基になってパラボリックアクションを開発したと言われていますが・・・。

でも、パラボリックアクション=放物線の様に曲がると言われてますが、
これってXY軸で表すとyが極値になる頂点までの片側って言う意味?
でも、それやったらプログレッシブやんなあ・・・
Y軸対称で考えるとそんなもの釣り竿として変やから意味不明やし・・・。
もしかしたら、空気抵抗まで含めた現実の放物線なんかなあ?斜めに撃ち出した砲弾が空気抵抗で失速しながら落ちる?
リッツの本読んでもギャリソン・カーマイケルの本読んでも、なんか意味がよくわからん・・・。
あたしゃ数Ⅱbまでしか取ってない、っての。それも30年前に。。


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